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コーヒーの思い出エピソード

[ブログ小説]  傷ついた心にカフェラテを

私が一人でカフェに行くようになったのは、ある出来事がきっかけだった。 学生の時友達とお茶するためにカフェに行くことはあったが、一人で行くことはほとんどなかった。 コーヒーならコンビニでも買えるし、本を読むのは家でもできる。 わざわざカフェでコーヒーを飲む必要はない。 そう思っていた。 その考えが変わったのは、新卒入社した会社を早期離職した後だった。 私は新卒で入社した会社を半年で逃げるように辞めた […]

[ブログ小説] Days of Wine and Rosesを流しながら

彼と過ごす時間。そこにはいつも、コーヒーとジャズがあった 音楽を通して知り合った彼は、コーヒーをこよなく愛していた。 出会ったころは、ジャズの練習で顔を合わせるくらいだったが、しだいにおたがいの話をするようになった。 週末には、二人でカフェに足を運んだ。 コーヒーのこと、ジャズのこと、彼の学生時代のこと。 彼はいろいろな話を聞かせてくれた。 運転する彼の横顔と黄色い秋の道。 けだるいテンポでAut […]

[ブログ小説] さよならあなたとブラックコーヒー

とある女性とコーヒーの物語 その1 25歳の秋、2年半付き合った彼とお別れをしました。 彼と私は知人の紹介で知り合い、初めてのデートは彼が行きつけのカフェへ。 私は甘いカフェオレ、彼はブラックコーヒーを頼んで時間が忘れるまでいろんな話をしました。 私たちは頻繁にこのカフェでデートをし、お互いのことを知って行きました。 「ここのブラックコーヒーが世界で一番好き、いつか君にも飲んでほしい」それが彼の口 […]

コーヒーの思い出エピソード 「オ・レ・グラッセ 」      

 国道246沿いの細い道、看板を目印に地下に続くほの暗い階段を下りていくと、カフェのガラス扉の向こうに白い漆喰の壁が見える。中に滑り込むと、マスターはすでにネルドリップで珈琲を落とし終えて味見をしているところだった。店内に漂う珈琲の香りは、通称「5番」フレンチローストブレンドだ。 マスターに挨拶をして急いでエプロンを身につけると私は掃除をはじめた。店に音楽が流れる。最近はサティが続いていたが、今日 […]

[ブログ小説] 赤い缶コーヒーとバンドマン 

とあるバンドマンの話。 「いらっしゃいませ。」 平日8時30分頃、君はいつもお店に来る・・・ 毎回買っていくものは、決まって同じ赤い缶コーヒー。 僕は、25歳。バンドマンをしている夢追い人。 夜にはスタジオ練習やライブがあるから、昼間にコンビニでバイトしている。 早くバンドが売れて、バイト生活から抜け出したいが、今のところまだまだバイト生活が続きそうだ。 「バンドマン」という肩書でチャラそうに見ら […]

コーヒーの思い出エピソード 「受験とコーヒー。そして大人になった今」

受験とコーヒー。そして大人になった今 「勉強を頑張らないといけないけど、眠くて集中できない。」 これは、ほとんどの受験生が経験してきたことではないでしょうか。私もその一人でした。 眠気覚ましに何か良いものはないかと色々考えたところ、コーヒーを飲むと眠れなくなるという噂を聞きました。 そこで、「よし!コーヒーを飲もう。」そう考え、中学生の私はコーヒーを飲むことにしました。 受験勉強で最後の追い込みを […]

コーヒーの思い出エピソード 「偏屈な私とコーヒー」

ある男の話 突然ですが、私は裕福ではありません。 むしろ貧困層の人間です。 というのも、「仕事」というものにとてもネガティブで 毎日仕事なんてしたくない。そう思って日々生きております。 根底にそんな考えがあるからか 業務内容や職場の人間関係でつまずくと 「もうこの会社嫌だわ、やめてやる」 という思考回路になります。 そういったことから、新卒入社した会社を退職して以降 これだ!という職場に出会ったこ […]

コーヒーの思い出エピソード 「夢中になれるもの」

2年ほど前、仕事がとても忙しかった時期があった。 毎日、深夜に帰宅して早朝にまた出勤、という生活を送っており、 通勤時間が長かった私は、電車で寝てしまい降りる駅を乗り過ごしてしまったこともしばしばあった。 週のうち6日は終電で帰宅。休日も出社して残務の処理。 そんな調子で、とにかく毎日仕事のために生きていた。 ある日、終電で寝過ごしてしまい、あまり知らない駅で降りることになってしまった。 さびれて […]

コーヒーの思い出エピソード 「昔ながらのお店で」

学生の頃に慕っていた講師に連れて行ってもらった喫茶店で飲んだコーヒーが本当に美味しくて、それからコーヒーに本格的にハマりました。 喫茶店のコーヒーの味は他で飲んでもなかなか同じものはなく、コーヒーの奥深さを感じました。 もちろん豆の種類や入れ方なども大いに関係していると思いますが、やはりお店の雰囲気やマスターとの会話など全てをトータルするからこそ美味しさがアップするに違いないと大人になって気がつき […]